学会長ご挨拶

第53回日本臨床ウイルス学会
会長 田中 智之
(堺市衛生研究所 所長)
最初に東日本大地震で被災された多くの方々に心からお見舞い申し上げます。
この度、第53回日本臨床ウイルス学会を平成24年6月16(土)-17日(日)の2日間、千里ライフサイエンスセンター(大阪府豊中市)において開催させて戴きます。
半世紀以上に亘って築き上げられました伝統ある本学会に、地方衛生研究所が担当させて戴くことは極めて栄誉あることでもあり、先人たちの本学会への熱意を想うと身の引き締まる思いです。
本学会は、全国の臨床専攻科の小児科、内科、皮膚科、産婦人科、ウイルス学基礎研究の先生方、国立感染症研究所や地方衛生研究所のウイルス疫学、検査担当者を含めた分野の多くの先生方で構成されております。
インフルエンザウイルス、ノロウイルスなどを始めとした感染症の広域化に対し、ウイルス研究者がネットワークを組み、対応しなければならない時代となっています。
今回の学会のテーマ「感染症、広域連携プレー」は、感染症対策の最も基本的な行動と考えます。
特別講演は、米国ベイラー医科大学Mary K.Estes教授に「ノロウイルスワクチンの現状について(案)」をお願いいたしました。
また、2012年は、本邦の「麻しん排除宣言年」でもあります。麻しん排除事業の成果や今後の課題についての基調講演、さらに未曾有の大被害を被った「東日本大地震」について、その後の広域連携に基づいた検査対応と今後の復興への課題についてお話して戴きたく思っています。
皆様のご参加を心からお待ち申し上げております。
最後に、私は堺市衛生研究所に勤務しております。堺市は会場の千里ライフサイエンスセンターから約45分でアクセスできる位置にあります。
世界遺産登録を目前にした仁徳天皇御陵、茶道の祖 千利休の生誕地、与謝野晶子ミュージアム、さらに「ものの始まり何でも堺」と言われるように、包丁、自転車等素晴らしいものがたくさんあります。
学会前に来阪して戴き、足を延ばして堺市を楽しんで戴けますれば幸いです。